ウナギ価格上昇何故?ウナギの減少理由と完全養殖
2016/09/18
ウナギの価格が年々上昇してきています。
私のようなウナギ好きの人間にとっては、今後どうなっていくのか結構気になる問題だったりします。
そもそもウナギの価格ななぜ上昇傾向なのでしょうか?
その背景にはウナギの減少がありました。
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ウナギの減少理由
1955年から2015年にかけての50年間で、シラスウナギ(ニホンウナギの稚魚)の漁獲量は約10分の1にまで減少しています。
そのため2015年現在、ニホンウナギは絶滅危惧種指定されています。
その大きな理由は次の3つです。
1.乱獲
2.エルニーニョ現象
3.河川環境の変化(護岸工事により、ウナギの隠れ場や餌であるミミズが減る)
エルニーニョ現象に手を打つのは難しいかもしれませんし、河川に一度施された護岸工事を元に戻すのも不可能ではないにせよ現実的には難しい面が多いかと思います。
しかし、乱獲に関しては完全養殖が可能になればある程度減らすことができるはずです。
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ウナギの完全養殖の可能性
ウナギの個体数が減少してきているのであれば、他の魚同様にウナギも養殖をすれば良いのでは?と思うのですが、事はそう単純ではないようです。
ウナギの養殖自体は昔から行われていますが、それは稚魚から成魚までの養殖であり、卵から成魚までの完全養殖ではありません。
卵から育てれば良いではないかと思ってしまいますが、そもそも近年までウナギの卵を見た人はいなかったのです。
世界初のウナギの卵発見は2011年のこと。
東京大学の大気海洋研究所の研究チームがマリアナ諸島沖で発見しました。
ニホンウナギの産卵場は日本から約3000キロも離れたグアム近海だったのです。
グアム近海で生まれたニホンウナギの赤ちゃんは北赤道海流の流れに乗って西に流れ、台湾沖くらいで今度は黒潮の流れに乗り、日本へとやってくるということがわかったのです。
自然界での生態がわかるにつれ、卵から仔魚、稚魚、成魚へとどのようにすれば育つのかわかるようになってきました。
2014年には水産総合研究センターの水槽において、卵から稚魚(シラスウナギ)まで成長させることに成功しており、2016年末までに大量生産する予定となっています。
まとめ
長年謎に包まれてきたウナギの生態が解明されてきて、完全養殖寸前のところまで来ているようです。
ウナギの完全養殖が成功すれば、ウナギの価格高騰にも歯止めがかかり、絶滅危惧種からも外れることができるようになるかもしれませんね。
是非ともウナギの完全養殖を早期実現してもらいたいものです。
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