末広がりの意味あれこれ。何故、八?
末広がりは狂言の曲目
よく言われる末広がりという言葉がありますが、これは何なのかと言いますと、狂言の曲目の一つです。
これは脇狂言を代表とする祝言曲目であり、傘を末広として売りつける詐欺師、そしてそれに騙される太郎冠者とのやり取りとなっています。
末広がりの登場人物は全部で3名です。
果報者、太郎冠者、そしてすっぱです。
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天下泰平の世にあって、大小規模な宴会がそこらで催されている時代にあって、果報者は自分も親戚一同を集めて宴会を催し、その場で長者に対して末広を贈ろうということを考えます。
男は使用人である太郎冠者を呼びつけ、良質な末広を買ってくるように命じるのですが、当の本人は一体末広が何かというのは分からないままでした。
大通りで末広買おうと叫んでいる太郎冠者を見つけたすっぱは、あり合わせた傘を取り出して、それを末広として売ろうとします。見事に太郎冠者は騙されてしまい、喜んで大金を支払って傘を買いました。
最後にすっぱは太郎冠者を呼び止めて、主の機嫌が悪いときに歌う歌を教えました。
太郎冠者は主人に傘を見せたところ激怒されてしまい、自分が騙されたことに気暑くわけですが、そこですっぱに教えてもらった歌を歌ったところ、たちまち機嫌が良くなり太郎冠者と共に歌うというものです。
末広がりは永遠に発展するという意味

また、狂言以外にも末広がりというのは、永遠に発展する、広がるという意味もあります。
よく言われるのが、数字の八が縁起が良いと言うものです。
これについては、漢字の八が下が広がっているというところからきています。
おめでたいときに使われるところもありますし、単純に河口のように広がっている様を言うこともあります。
この辺りは諸説言われるところがありますが、昔の人が何かしら言葉に意味を込めたことから今でも言われ続けているところがあるのでしょう。
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古来から日本では倍数が対の形を取るという体系となっており、4の倍数である8が最上数、そして満ち足りていた数となっていたそうです。
そこに、漢字の伝来に伴った関数字ということで、9が加わったことが知られています。
そうして、これまで最上位だった8に対して、こじつけのように末広がりの意味が付いたとも言われています。
こうしたように、末広がりと言っても、いろんな意味があって面白いものです。
これ以外にも様々な意味がある言葉がありますが、末広がりというのはこういった意味がありますうから、誰かに聞かれたときには答えてあげるといいでしょう。
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